そもそもHIVとは何か?

エイズという病気が発見されてから年月は経過していますが、未だに不治の病というイメージがつきまといます。
実際、昔は明確な治療法も定まっていなかったので、エイズを発症すると2年ほどで亡くなる患者が多かったからです。
こういった事から患者や感染者に対しての差別や偏見が横行し、間違った情報も数多く飛び交いました。

現代は医療の進歩とともに抗HIV薬が開発され、HIVに感染してもエイズの発症を防ぐ事が出来たり、エイズを発症してもきちんと治療を受ける事ですぐに死なない病気になってきています。
抗HIV療法によって体内のHIV量をコントロール出来るので、今や糖尿病などと同じような慢性疾患として考えられるようにもなってます。

このように治療法は確立されましたが、やはりエイズは厄介な病気というイメージが色濃く残っています。
すぐに死なない病気にはなったものの、ウイルスを完全に体内から排除する事は出来ず、あくまで共存していくしかないからです。
また抗HIV薬は昔に比べると副作用が少ないものになってきていますが、それでも複数の薬を同時に長く続ける事になるのでなるので、何らかの副作用は必ず起こると言われています。

ちなみに以前はCD4陽性リンパ球数の数値がある程度まで下がってから治療が開始されていましたが、現在は早期治療する事が推奨されています。
早期から服薬治療を受ける事で、免疫力を落とすことなく、通常の生活を送ることが出来るのです。
ただ早期治療するには早期発見が何よりも大切となります。

HIVに感染しても、基本的に無症状の状態が続くので、自分が感染している事に気づきにくいです。
どんどん免疫力が低下して体調不良を感じるようになった頃には、既にエイズを発症しているケースも多いです。
感染の有無を確認するには、保健所や病院、または通販の検査キットを用いて確認するしかありません。
もし陽性でもすぐに治療が開始できる、また周囲への感染を防ぐメリットもあります。

HIVとエイズの違いとは

HIVとエイズは同じものと捉えている人も多いですが、HIVはヒト免疫不全ウイルスというウイルスの名前で、エイズは後天性免疫不全症候群という疾患の名前です。
つまりHIVに感染してもすぐに体調が悪くなる訳ではありません。

何らかの理由によりHIVに感染した場合、半数の方に初期症状が現れます。
感染後2~3週間ほどが経った頃で、発熱や喉の痛み、倦怠感、発疹などインフルエンザのような症状です。
これは体内にHIVウイルスが急激に増殖する事で起こる症状で、しばらくすると自然に治癒していきます。
また全ての感染者に症状が出る訳ではなく、全く体調の変化を起こらない人もいます。

急性期が過ぎると、今度は無症状の状態が続く無症候期に入ります。
普通の健康な人と同じように生活出来るので、自分が感染している事に気づきにくい時期ですが、感染力は持っているため知らない間に他人に感染させている可能性もあります。
また無症状ではありますが、体の中の免疫細胞は次々と破壊されていき、次第に免疫力が低下していきます。

免疫力が低下すると、普通なら感染しないような病気にもかかりやすくなります。
そしてサイトメガロウイルスなど厚生労働省が定めた代表的な23疾患のうち、どれか一つでも発症した時点でエイズと認定されます。
治療は可能ですが、症状が重くなってから治療を開始すると後遺症なども出やすくなります。

一番大切なのはHIVに感染しない事です。
でも感染しても人生が終わる訳ではなく、早期治療に入る事でエイズの発症を防ぐ事が出来ます。
多くの人が自分がHIVとは無縁だと考えていますが、性行為の経験がある人なら誰でも感染リスクはあります。
早期発見するするためには、積極的に検査を受けにいくしかありません。